暖房なしの台湾の冬、どう乗り切る?
台湾の冬は短いと言われるが、相変わらず寒い。暖房なしの部屋は朝晩の冷え込みが厳しく、特にタイル床が容赦なく足元の熱を奪っていく。靴下を履いてもジワジワ冷えてくるので、ついに防寒対策を本気で考え始めることにした。
まず、すぐに手を出したのが「カイロ」。日本では冬の必需品だが、台湾でも売っているのか気になり、雑貨屋さんやドラッグストアを探してみた。すると、意外にも発見。ただし、価格が高い。よく見ると「日本からの輸入品」と書かれており、ほぼ倍の値段がついている。これなら、日本から多めに持ってくればよかった…。
次に考えたのが「コタツ」。これさえあれば、部屋の寒さ問題はすべて解決するのでは?と一瞬真剣に考えた。しかし、そもそも台湾ではコタツを使う習慣がなく、あまり売っていないがなんとニトリにて発見!でも、冷静に考えると冬が終わったらただの場所取りアイテムになってしまう。「いや、さすがにこれは必要ないな」と判断し、あえなく却下。
そんな寒さをしのぐのに最適なのが、台湾の鍋料理。台湾人は寒くなると鍋を食べたくなるらしく、街のあちこちにある鍋屋はいつも行列ができている。「これは並ぶ価値あるのか?」と試しに入ってみたら、想像以上にうまい。日本の鍋と違い、スープの種類が豊富で、麻辣(マーラー)の辛い鍋から薬膳風の優しい味の鍋までバリエーションが多い。特に「羊肉爐(ヤンロウルー)」は、スープに漢方が効いていて、食べると体がポカポカしてくる。寒い冬にはもってこいだ。
もうひとつ、冬の台湾でハマったのが「ホットドリンクのストロー飲み」。台湾のドリンクスタンドは、夏だけでなく冬も大人気。寒い日には温かい紅茶や豆乳、黒糖生姜湯などが売られているのだが、これをストローで飲むのが台湾流らしい。最初は「熱いのにストローで飲むの?」と戸惑ったが、実際に試してみると意外と飲みやすい。むしろ、直接カップに口をつけるよりも火傷しにくく、適温で飲める(気がする)。慣れるとこれがクセになり、最近では「今天要喝什麼?」(今日は何を飲もうかな?)と毎日ドリンク選びが楽しみになってきた。
こうして、台湾の冬の寒さ対策は「鍋+ホットドリンク+カイロ(高い)」というスタイルに落ち着いた。日本のように暖房やコタツに頼れない分、工夫しながら乗り切るしかない。でも、この冬ならではの楽しみ方を見つけるのも、台湾生活の醍醐味なのかもしれない。
次回、「台湾のローカル市場に初挑戦!言葉の壁と未知の食材にワクワクした話」について!