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台湾語学留学日記その7(発音が通じない)

語学学校での授業が始まってしばらく経ち、クラスの中ではそこそこ優秀な方だと自負していた。宿題もこなしているし、文法もまあまあ理解できている。発音の四声もそれなりに気をつけているつもりだった。学校の先生には、ほぼ問題なく通じている。

しかし、外に出ると話は別だった。

たとえば、コンビニで買い物をして「發票要嗎?」(レシート要りますか?)と聞かれ、「要,謝謝!」(要ります、ありがとう!)と普通に答えたはずなのに、店員さんがキョトンとした顔をしている。「あれ?」と思いながらもう一度「要,謝謝!」と言うと、今度は「喔~好~」と返事が返ってきた。え、そんなに変な発音だった…?

そう、中国語は発音の四声が少しでもズレると、まったく通じなくなる。学校の先生は外国人慣れしているので、少しくらい間違えても「こういうことね」と察してくれるが、街の人はそうはいかない。特に年配の方には、まったく通じないことが多かった。

一番苦戦したのが、自分のことを「日本人」と言うときだ。普通に「我是日本人(Wǒ shì Rìběn rén)」と言っても、なぜか通じないことが多い。何度も繰り返すと、「你說什麼?」(何て言ったの?)と聞き返されることもしばしば。そんなとき、ある台湾人の友人に教えてもらったのが、「じっぷんらん(Jit-pun-lâng)」という台湾語の発音だった。

試しにタクシーの運転手に「我是日本人」と言ってみたが、やっぱり通じない。でも「じっぷんらん!」と言うと、「おぉ~!」と納得した顔で返事をしてくれた。どうやら、年配の方には台湾語のほうが伝わりやすいらしい。これを知ってからは、年配の方と話すときは「じっぷんらん」を使うようになった。

それでも、中国語がどうしても通じないときは最終兵器を使う。

スマホで文字を打ち、中国語の繁体字を見せるのだ。これは確実に伝わる。タクシーの中で行き先が通じないときも、Googleマップを開いてスマホを見せれば一発でOK。発音に自信がない単語は、最初からスマホに打っておくのが安全策かもしれない。

こうして、語学学校では優秀だと勘違いしながらも、実際の会話では苦戦する日々が続く(日本人あるあるかもしれない)。中国語は「話せる」と「通じる」が違うということを、改めて思い知ったのだった。

次回、「台湾の冬は寒い」について!

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