台湾での新生活が始まり、まず最初にぶち当たったのが「水回り問題」だった。食事やシャワー、トイレなど、普段日本で当たり前にやっていたことが、台湾ではちょっと違う。最初は「えっ、これどうすれば?」と戸惑うことばかりだったが、少しずつ慣れていくことになる。
まず、トイレの問題。台湾では「トイレットペーパーを流せない」とよく聞くが、実際にはペーパーの種類によるらしい。水に溶けやすいタイプなら流せるが、それでも日本のように何枚も使うと詰まる危険性があるので、使用枚数は少なめにしたほうが良さそうだ。そう思いながらも、つい癖で日本と同じ感覚で使いそうになり、何度か「やばい、流れるか…?」とドキドキすることもあった。最初のうちは横に置かれたゴミ箱に捨てるのにも抵抗があったが、これも次第に慣れていった。
次に飲み水問題。台湾の水道水は基本的に飲めない。なので、ドリンクサーバーがあるアパートでは、水筒に入れて常備するのが一般的。でも、うっかり補充し忘れて「あー、水がない…」となることもしばしば。そういうときは、コンビニやスーパーでペットボトルの水を買うことになる。600mlのものなら10元(約50円)くらいで買えるので、日本よりは安いが、毎回買っていると意外とコストがかさむ。水くらい自由に飲める日本の環境が、なんだか恋しくなった。
そして、もうひとつの問題が「カップラーメンの処理」。台湾にはキッチン付きのアパートが少なく、僕の住んでいる部屋も例外ではない。なので、食べ終わったカップラーメンのスープを流しに捨てようと思ったら、「あれ?流しがない…!」という事態に。結局、トイレに流すのもなんだか気が引けるし、仕方なくペーパーで吸い取ってゴミ箱へ。これが結構手間で、「カップラーメンって意外とめんどくさい食べ物だったんだな」と気づかされた。
シャワーに関しても、日本とは違う点がいくつかあった。まず、髪を洗ったときの感触が違う。なんだか髪がゴワゴワする…。調べてみると、台湾の水は硬水らしい。日本は軟水なので、シャンプーの泡立ちも違うし、髪の仕上がりも変わってくるらしい。特に髪の長い人は、トリートメントをしないとバサバサになりやすいとか。そんなことを知りつつ、短髪の僕は「まぁ、別にいっか」とあまり気にせず済ませている(本当はちょっと気になる)。
さらに、もう一つ気になったのが「トイレとシャワーが一体型」であること。日本のようにトイレと浴室が分かれているわけではなく、シャワーを浴びるとそのまま水が便座にかかる。最初は「えっ、これめっちゃ不便じゃない?」と思ったが、どうやらこれが台湾の標準らしい。そういえば、トイレとシャワーが独立している部屋もあったが家賃が高めだった。毎回トイレがビショビショになるのが嫌だったので、すぐにシャワーカーテンを購入。これで少しはマシになったものの、それでも完全には防げず、トイレを使うたびに「まだ濡れてる…」と気になる日々が続く。
こうして、台湾の水回り問題に苦戦しながらも、少しずつ新しい環境に慣れていくのだった。
次回、「生活用品のジレンマ」について!