以前台南日台交流会で台南の皆さんとお話しした内容をシェアします。
台湾の朝ごはんは種類が豊富で何を食べていいのか迷いますよね。特に台南は名物朝ごはんが多く、台湾の北部の方も台南に朝ごはんを食べに来たりしているグルメの街。そんな台南の朝ごはんについて、地元の方を交えて以下のテーマでお話ししてみました。
当日テーマに沿って話した内容
- 台南でいつも食べる朝ごはん
- 日本にない台湾の朝ごはん
- 贅沢したい時の朝ごはん
- 日本/台湾を代表する朝ごはん
- 台南でおすすめの朝ごはん屋さん
台南でいつも食べる朝ごはん
台南に住んでいると朝ごはんの選択肢が多くて何を食べていいのか迷っちゃいます。台南に住んでいる地元の人や日本人が何を食べているのか聞いてみました。
- 蛋餅(ダンビン)
- 牛肉湯(牛肉スープ)
- 虱目魚(サバヒー)
- 饅頭(マントウ)
- 粽子(チマキ)
- 碗粿(ワングイ)
- 肉粿(バーグイ)
- 涼麵(冷麺)
- 鹹粥(おかゆ)
- 燒餅(焼き餅)
- 肉燥飯(ルーロウハン)
- 豆漿(豆乳)
他には自宅ではパンや肉まんを食べる方もいますが、日本のようなご飯にお味噌汁といった朝食を摂る方はいませんでした。朝ごはん屋さんには他にもトーストにサンドイッチやハンバーガー、トースト、大根餅、飯糰(台湾式のおにぎり)もあったりで、台湾では食べるものには困らないですね。
日本にない台湾の朝ごはん
上に挙げたもののとおり、日本には馴染みのない料理がたくさん。馴染みがない台湾の朝ごはんを少し紹介します。
蛋餅(ダンビン)
蛋餅(ダンビン)は、台湾の代表的な朝食で、小麦粉の生地を薄く焼き、卵を加えたクレープのような料理です。中にチーズやハム、野菜を巻き、とろみのある醤油や辛味ソースなどで味付けします。手軽に食べられるため、台湾の朝市や朝食屋台で人気です。各お店によって生地も具も異なるので、美味しいお店を探してみましょう。
牛肉湯(牛肉スープ)
台南の名物である牛肉湯(牛肉スープ)は、新鮮な牛肉を使ったシンプルなスープです。スライスした生の牛肉に熱々のスープを注ぎ、さっと火を通して食べるのが特徴で、スープは牛骨や野菜を煮込んで作られ、旨味が詰まっています。台南の善化には牛の屠殺場があるので、新鮮な牛肉を届けることができるため提供できる料理だそうです。
虱目魚(サバヒー)
虱目魚(サバヒー)は、台南を代表する名物で、台湾南部の海で多く養殖されています。特に台南では、虱目魚粥や虱目魚のスープ、さらには焼き魚や揚げ物など、様々な料理に使われます。脂がのった柔らかい身と独特の風味が特徴で、地元の人々に愛されています。台南の朝市や食堂で手軽に味わえる虱目魚料理は、台南観光の際にぜひ試してほしい一品です。
饅頭(マントウ)
饅頭(マントウ)は、台湾で広く食べられている伝統的な蒸しパンで、発酵させた小麦粉の生地を蒸して作られます。砂糖や調味料を加えず、シンプルな味わいが特徴で、おかずと一緒に食べたり、軽食としてそのまま食べられることが多いです。台湾では朝食としても人気があり、屋台や市場で手軽に購入できます。地域ごとにバリエーションがあり、具材を詰めた「包子」とは異なり、基本的には中身がありません。
粽子(チマキ)
粽子(チマキ)は、台湾で伝統的に食べられる米料理で、竹やハスの葉でもち米や具材を包み、蒸したり茹でたりして作ります。一般的には豚肉や干しエビ、塩漬け卵などを具材に使います。台南では素食(ベジタリアン)用の粽子である菜粽も有名で、椎茸やピーナッツ、豆類を具材にすることが多いです。特に端午節(端午の節句)には欠かせない食べ物で、お店や家庭ごとに異なる味わいが楽しめます。
碗粿(ワングイ)
碗粿(ワングイ)は、台南の名物で、米粉を蒸して作る伝統的な台湾料理です。碗(小さな器)に入れて蒸し上げた米粉は、プリッとした食感が特徴で、上に肉そぼろやエビ、しいたけなどの具材をのせ、醤油ベースのタレをかけて食べます。台南では、朝食や軽食として人気があり、地元の市場や屋台で手軽に味わえる、シンプルながら深い味わいの料理です。
肉粿(バーグイ)
肉粿(バーグイ)は、台南の名物で、もち米粉を使った餅のような生地の中に、豚肉やエビ、干し椎茸などの具材を包んで蒸した料理です。表面はもっちりとした食感で、中の具材は風味豊かです。一般的には醤油ベースのタレをかけて食べます。台南の屋台や市場で手軽に購入でき、地元の人々に愛される軽食として、観光客にも人気があります。
涼麵(冷麺)
台湾の涼麵(冷麺)は、日本と同じく暑い季節に人気のある冷たい麺料理です。茹でた中華麺を冷水で冷やし、ピーナッツソースやごまダレをかけ、刻みキュウリやハム、卵などの具材をトッピングします。さっぱりとした風味に、コクのあるタレが絡み合うのが特徴です。手軽でおいしく、特に夏場に食欲が落ちる時にぴったりな料理として、台湾の夜市や食堂で広く親しまれています。
鹹粥(おかゆ)
鹹粥(おかゆ)は、台湾で親しまれる塩味ベースの米粥で、朝食や軽食として人気があります。サバヒーのお粥はもちろん、土魠魚(サワラ)や牡蠣、ハマグリなどの海鮮を使ったお粥も人気です。台南をはじめとする台湾各地で提供され、胃に優しく、さっぱりとした味わいで、地元の人々に愛されています。
燒餅(焼き餅)
燒餅(焼き餅)は、台湾や中国で人気のある薄い焼きパンで、小麦粉の生地を平たく伸ばして焼き上げたものです。外はパリっとした食感で、中はもっちりとしています。具材として、ネギやごまを練り込むことが多く、さらに肉や卵を挟んだり、スープに浸して食べるスタイルもあります。朝食や軽食として親しまれ、屋台や市場で手軽に楽しむことができる、香ばしい味わいの一品です。
肉燥飯(ルーロウハン)
日本でも人気のある魯肉飯(ルーロウハン)は台南では肉燥飯と呼びます。牛肉湯やサバヒースープを食べる時に一緒に注文することが多いです。肉燥は豚肉を細かく刻んで醤油や香辛料で煮込んだもので、しっかりとした味付けが特徴です。台湾の北部ではひき肉を使い、南部では脂身を使うことが多いそうです。台湾各地の食堂や夜市で手軽に味わえる人気の一品です。
豆漿(豆乳)
豆漿(豆乳)は無糖、微糖、無糖から選び、温度も冷たい、温い、熱いから選ぶことができます。他にも米漿、紅茶、紅茶、ミルクティ、ココアなど種類もたくさんあるのでドリンクだけでも選ぶのに時間がかかりそうです。
贅沢したい時の朝ごはん
台南で贅沢な朝ごはんを楽しむなら、まずは牛肉湯が挙げられます。一杯あたり100-150元ほどしますが、台南でしか食べることのできない新鮮な牛肉を使ったスープは、さっぱりしているので朝にもぴったりです。肉燥飯と一緒に食べるお店が多いので、お腹いっぱいになると思います。
次に、地元の名物であるサバヒー(虱目魚)も贅沢したい時には良い選択肢です。牛肉湯と同じく一杯あたり120元前後で食べることができます。サバヒーは魚肉以外にも皮や腸、つみれも美味しいので色々試してみましょう。
台湾の食べ物というわけではないですが、台湾では早午餐(ブランチ)を楽しむのもおすすめです。台南では多彩なメニューが揃っており、パンやサンドイッチ、オムレツなど、洋風の朝食を取り入れたスタイルが人気です。特に地元の食材を使った料理が多く、朝から満足感のある食事が楽しめます。価格は少し高めで250-400元くらいなのですが、ゆったりした朝を楽しむのにはいいですね。
日本/台湾を代表する朝ごはん
交流会ではたくさんある朝ごはんの中から日本と台湾の代表料理を決めようということで、厳選なる(?)審査の結果以下のものが挙げられました。異論は認めます笑
日本代表:卵かけご飯+味噌汁
台湾代表:蛋餅+豆漿
台南でおすすめの朝ごはん屋さん4選
最後に台南でおすすめの朝ごはんのお店を4つ紹介します。
台南に来たら一度は食べてほしいお店ばかりです。
第三代虱目魚丸
このお店は70年近く続くお店で、サバヒーの魚肉やつみれの料理を食べれるお店。スープもサバヒーの出汁がきいていてとても美味しく、台南の肉燥飯と一緒に食べたいですね。
住所:台南市府前路一段210號
営業時間:6:00-14:00
定休日:水曜日
無名虱目魚湯
地元の方で賑わうお店で、サバヒーのスープが絶品。
肉燥飯も黒糖を使っていてコクがありとろける食感の豚肉はご飯と相性抜群です。
住所:台南市北區開元路313號
営業時間:6:00-13:30
定休日:無
勝利早點
以前は朝もオープンしていましたが、夜食のお店になってしまったようです。
蛋餅も豆乳も燒餅もどれもとても美味しいですが、おすすめは「鹹豆漿」です。
住所:台南市東區勝利路119號
営業時間:16:00-4:00
定休日:無
福泰飯桌
写真は三代目が経営するお店のものですが、台湾の家庭料理がリーズナブルに食べれるおすすめのお店。
赤崁樓の近くにあるので、ランチタイムにおすすめです。地元の人で賑わっているので、10時前後に行くのがいいと思います。
住所:台南市中西區民族路二段240號
営業時間:7:30-14:30
定休日:土日
阿堂鹹粥
台南の地元の人はあまり行かないらしいですが、サバヒーのおかゆといえばこのお店という有名なお店。焼きサバヒーもお粥もなんでも美味しいですが、価格は少し高めです。
住所:台南市中西區西門路一段728號
営業時間:6:00-13:00
定休日:火