台湾と日本の合格祈願の違い(台南日台交流会レポート)
2025年2月27日に開催された台南日台交流会では、テーマとして「入学試験」が取り上げられました。台湾と日本、それぞれの受験事情や縁起を担ぐ風習についての話題で大いに盛り上がりました。
台湾で受験生が縁起を担ぐ食べ物として知られているのは「包粽(バオゾン)」です。粽(ちまき)の「包」という字が「包中(バオジョン / 合格する)」と音が似ていることから、試験に合格するという意味が込められているそうです。参加者の中には、実際に家族や親戚が受験の際に包粽を準備してくれるという話もあり、日本人メンバーにとっても興味深いエピソードでした。
一方、日本で受験に縁起が良いとされる食べ物としては、「キットカット」(「きっと勝つ」という語呂合わせ)、「カール」(「受か~る」)、「カツ丼」や「チキンカツ」(「勝つ」につながる)などが挙げられました。特にキットカットは受験シーズンに合わせて合格祈願パッケージが販売されることもあり、文化の違いが話題になりました。
また、日本では「ジンクス」として受験時期にベジタリアンになる、あるいは好物を我慢するという習慣があることも紹介されました。試験に勝つための意志を示すという意味合いがあるそうで、台湾の参加者からは新鮮だという声が聞かれました。
試験の時期についても話が弾みました。台湾の重要な試験は主に夏に行われるのに対し、日本では冬が中心となります。特に日本のセンター試験(現在の共通テスト)が雪の中で行われるという話題には、台湾の参加者も驚いていました。
台南で合格祈願といえば、やはり「孔廟」「文昌廟」「赤崁樓」が有名です。特に「文昌廟」や「孔廟」では学業成就を願う人が多く訪れ、祈願の際に使用する「文昌筆」という特別な鉛筆を購入することもできます。運を引き寄せる鉛筆として人気があり、試験当日に持ち歩くと縁起が良いとされています。
今回の交流会でも、台湾と日本の受験文化の違いを通じて、両国の風習や価値観を改めて感じることができました。参加者の中には、「台湾の包粽を試してみたい」という日本人の声や、「日本のキットカットをお守り代わりにしてみたい」という台湾人の声も聞かれ、互いに新しい文化を学び合う貴重な時間となりました。
台南日台交流会では、このようにテーマを決めて毎回さまざまな話題を楽しんでいます。次回もどんな話題が飛び出すのか、今から楽しみです。